壱ツ

きてきさんに触発されて壱ツが好きすぎて描きました(＾ｑ＾)
…ていうか壱からツツ子さんへのアンサー…かな？


 

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手紙を送った。
久し振りに、手紙を書いた。

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拝啓　　手越　ツツ子様


あの日からもう、随分と会っていないけど、元気？
俺も希望してた大学に行けそうだよ。
春からは、大学で野球に打ち込む。…まぁ俺の場合投げる、か(笑)
厳しいだろうけど、楽しみだよ。

ツツ子もそうなんだろ。大学行ったら、ずっと好きなことできるんだろ。
俺はツツ子が幸せならいいと思うし、そうであってほしい。
だけど、これだけは俺の譲れない気持ちだから言っておく。
俺は、ツツ子のことずっと忘れないから。

……いや、忘れてなんかやらないからな。

俺はずっとツツ子のこと好きだから。
だからずっと想ってる。
ツツ子は忘れてもいいよ。それがツツ子の幸せだっていうのなら。

でも俺はあの日、俺の目を見なかったツツ子を信じてるから。


あぁ、あとさ、ツツ子。
こんなこと言うのなんだけどさ、俺も野球が好きだから。
ツツ子にとっての彫刻は俺にとっての野球なんだ。
だから大丈夫。
上手く言えないけど、きっとツツ子が思ってるより大丈夫。


しつこいけど、俺はやっぱりツツ子が大好きなんだ。
だからきっと新しい彼女なんかつくらない。つくれない。

誰にも言った事なかったんだけどさ、俺、立派な投手になろうと思う。
「山田壱」って名前がツツ子のところまで届く様に。
だからツツ子も立派な彫刻家になれよ。
そうしたら、あぁ、元気なんだ、って解るだろ。
夢に近づいてるって解るだろ。

俺はそれでいい。
俺は、それがいい。




ありがとう、頑張れ。




　　　　　　　　　　　　　　　山田　壱　　敬具




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やらかしまし……すみません…
いや壱も自己主張する時があるのですよってことで…
「立派な投手になりたい」はずっと前から壱の夢で。
(多分弐も参も立派な選手になりたいって思ってるんでしょうが。)
でも壱は結構現実的に生きてるからそれを人に言うのは嫌だったんです。
あえて応援も軽蔑もされたくなくて、だから言わなかったんです。
あときっと、覚悟とか度胸もついてなかった。
でもツツ子さんが別れよう、と言ってくれたから決心が出来たと思うんです。
背中をどつかれたと思うんです。
だからそんな壱の「ありがとう」なのでした。